古地図にみる世田谷区・下北沢(江戸時代の絵図)その7・江戸中期末期武蔵国絵図

江戸中期武蔵国絵図
江戸中期末期武蔵国絵図・大黒屋

 江戸中期頃の「武蔵野国道案内・大黒屋長右衛門」から荏原郡・世田谷町付近を抜粋

 武蔵国全体の道案内という絵図のようで、広範囲を描いているため全体像はマクロな地図です。したがって、ミクロなエリアである荏原郡エリアを拡大してもランドマークなど確認できずザックリと描画されている印象となってしまいます。

 地名としては、荏原郡・世田谷町と「町」という記述がみられます。この周辺の上北沢、赤堤、代田、松原、若林、下北沢のほか、馬引沢、池尻、碑文谷、弦巻、瀬田、上野毛といった名称を確認できます。

江戸末期武蔵国絵図
江戸中期末期武蔵国絵図・下野屋

 江戸末期頃の「武蔵国全図・下野屋理兵衛」から荏原郡を抜粋

 こちらも武蔵国全図というマクロな全体像につき、荏原郡辺りを拡大してもランドマークなどは確認できません。

 地名としては、世田カヤという記述が見られます。このほか、マツバラ、代田、下北沢、アカツツミ、ワカバヤシ、池ジリ、太子ドウなどの名称を確認できます。

 マクロな描画の場合、当時、その土地(地名)がどの程度メジャーだったのかをうかがい知ることが出来ます。現在の笹塚などは古地図ではあまり確認することが出来ません。当時は三軒茶屋も呼称であるためか表記を見つけ難いです。意外なのは、松原、赤堤、若林、代田といった地名です。かなりの頻度で下北沢と同様に確認することが出来ます。

 なお、出典の地図は埼玉県立図書館所蔵である。


参考URL

国立国会図書館所蔵古典籍デジタル化資料(貴重書等)

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埼玉県立図書館 デジタルライブラリー

 埼玉県立浦和図書館が所蔵している貴重書のうち、江戸時代後半の埼玉県に関係した和書や錦絵など52点(147冊)の画像を見ることができます。