古地図にみる世田谷区・下北沢(江戸時代の絵図)その4・東都近郊図

文化・東都近郊図
文化・東都近郊図

 文政(1825年)頃の「東都近郊図」から、荏原郡付近を抜粋

 詳細に画像を拡大できなかった為、文字が読みづらいですが、中央付近に四角二重線囲みで荏原郡の記載があります。この右上あたりに注目すると、三宿、池尻、若林、下北沢、代田、赤堤の地名を読み取ることができます。

 江戸近郊に遊覧する人々のために刊行された、いわば案内図のようなものみたいです。

弘化・東都近郊図
弘化・東都近郊図

 弘化(1844年)頃の「東都近郊圖 全」から、世田谷区・下北沢エリアを拡大

 こちらの画像はより詳細に地名を読み取ることが可能です。四角囲みと、楕円状囲みとで地名が表記され、下北沢、代田、若林、松原、三宿、太子堂、池尻など多くの地名を確認できます。四角囲みは街道沿いの宿などを示すのか、上高井戸、下高井戸、三軒茶屋、世田谷上宿同下宿といった記載があります。また、代田橋にはハシがあった旨が読み取れます。

 江戸時代後期になると、江戸の町だけでなく、その近郊まで観光や遊覧を目的に出掛ける人々が増え、そのため、絵図にも、名所旧跡・神社仏閣・村名・新田名などが記載されています。また、毎月何日に市があるのかが記述されているように思われるので、江戸の周辺地域も発展していっていたこと、郊外の散策が盛んであったことが推測されます。

 なお、出典の地図は東京都立中央図書館および国際日本文化研究センタ−所蔵である。


参考URL

東都近郊図(とうときんこうず) 文政8年(1825)刊

東都近郊図(弘化 1844) −国際日本文化研究センター−